「ほんとうにひとりのひとり暮らし」を機に、日記をつけ始めた詩人。
島での免許合宿、ソロハイク、初めてのドライブ……
40代の広すぎる道を、確認しながら自分で運転してゆく日々が始まった。
“たぶん私はいま、自分の外に出ていきたいのだろう。
風で道の脇に落ちた、小枝のようなものになりたいのだろう。
そういう私自身を、じっくり引き受けてやりたいと思う”
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2023年1月4日から始まる詩人大崎清夏の日記。
16年連れ添ったパートナーとの共同生活・関係を解消し、ひとり暮らしを始めた作者。さざ波のような心と向き合い、好きな人たちのことを考えながら過ぎて行く甘美な日々。
装画・挿画:nakaban
デザイン:横山雄
《推薦文》
愛のこと、身体のこと、言葉のこと、感覚のこと、文学としての日記のこと。意識の下にもぐる思考がここではひらめくように冴えわたって、澄んで光って自由な踊りみたいに伝わる。
日記だからこそ、日々表出する生活のなかの逡巡がてらいなく描かれる。その場の瞬間の気分と気持ちもないがしろにせず大切に携えて、でもずっと、生きることそのものを考えている。染み渡ってつながるさみしさがなんでかすこしあたたかい。
言葉の上達を畏れて包まないまま投げ捨てたいと書かれた願いとはうらはらの受け取りかもしれない。でも、私はありがとうって思います。
――古賀及子
著者:大崎清清夏 出版社:twililight 2024 ソフトカバー(雁垂れ) 168p
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