20世紀の生きのいい児童文学を原作にして、本格的な作品を作ろうとしたという言です。子どもの心を解放し、生き生きさせるような本格的なアニメーションを作るためには、どうしなきゃいけないのかということを一生懸命考えました。
ー高畑勲

1971年、既に翻訳もされ、世界中で人気だったアストリッド・リンドグレーンの「長くつしたのピッピ」をテレビアニメーションにしようという企画が持ち上がる。白羽の矢が立ったのは当時35歳の高畑勲。高畑さんは東映の仲間である宮崎駿、小田部羊一に声を掛け、早速制作を始めました。
構想のコンテ、イメージボード、ストーリーボード、キャラクターデザインと描いていきますが、結局リンドグレーンの許可が下りず、幻の終わってしまったのです。
残されたイメージを3人のインタビューを収録したのが本書です。
まだ『パンダコパンダ』も『ハイジ』も生まれる前の話です。

状態良好