パンクは、虐げられた者たちが世界を変える、反逆の声だった。リズミカルな文章でビートを刻み、150年にわたるパンクの系譜をスケーターのように滑走していく。この壊れかけた世界を生き抜く、すべての人のために。
━━━━松村圭一郎さん(文化人類学者)
著者の友人らしいけれど、文化人類学者がパンクの本を推薦しているのは今の時代によく合っていると思う。それにそもそも、この国ではパンクについて語られることが少なすぎる。権力があるかぎり抑圧はあるのだから、いつの時代にもパンクについて語られるべきなのだ。脈々と継がれていく文化運動の正史。これからも運動を続けていくためにたくさん読まれてほしい。
装幀:宇平剛史
第1部 パンクの思想とその文脈
第1章 アートスクール
第2章 共産主義(コミュニズム)
第3章 アナキズム
第2部 パンクの音楽における系譜
第4章 アフリカ系アメリカ人の歴史
第5章 フォーク
第6章 スキッフル
第7章 ガレージ
第8章 パンク
第3部 パンクのアートにおける系譜
第9章 DADA(ダダ)
第10章 レトリスム
第11章 シチュアシオニスト・インターナショナル
第12章 キング・モブ
第4部 セックス・ピストルズ以降
第13章 Oi!
第14章 アナーコ・パンク
第15章 ハードコア・パンク
第16章 ライオット・ガール
第17章 パンクと人種
第18章 パンクとクィア
第5部 アジアのパンクシーン
第19章 インドネシアのパンクシーン
第20章 ミャンマーのパンクシーン
第21章 日本のパンクシーン
著:川上幸之介 出版社:書肆侃侃房 2024初版 ハードカバー384p
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