差別をしている人には、「悪いことをしている」とか「不当な差別をしている」といった自覚がないのが一般的だ。自覚のない人に「差別だ」と言っても、実りあるコミュニケーションにはならないだろう。差別を自覚し、止めてもらうには、何が必要なのだろうか。本書では、「許されない差別を糾弾する」ことよりも、「差別のしくみを分析し、どこにその悪性があるのかを解明し、問題解決の糸口を発見する」ことに努めた。本書が、差別する人に自覚を促す活動の一助になることを願っている。(「エピローグ」より)
憲法学者の木村草太さんが「差別の構造」を徹底検証。
差別をする人はどんな行動をするのか?、差別と憲法の歴史、なぜ差別者は「差別の意図はない」というのか?、合理的根拠のない区別、など
何を差別と認識するかは時代とともに変化すること、それを頭に入れて読んでおきたい。
著:木村草太 出版社:朝日新聞出版 2024 3刷 ソフトカバー 302p
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