正解のない問いを考え、多様な他者と生きる。
シリーズ「あいだで考える」
「こどもとおとなのあいだ」
まわりの求める「◯◯らしさ」にハマれないまま、ハマらないまま語りつづける。
「『大人になる』ってどういうこと?」「私、何歳になっても『大人になった』気がしない」──いま、子どもと大人の境界はますます曖昧になっている。本書では、子どもにも大人にもハマれないまま生きてきた著者が、自らの内なる「子どもと大人のあいだ」を見つめ、そこにうごめく性と暴力、死への衝動や生きることへのあがきを正直に、時に飄々と描く。そして幼少時から周囲の求める「○○らしさ」と闘い、やがてフェミニズムとキリスト教に出会い、言葉と思想を獲得してきたプロセスを語りだす。子ども/大人の二分法を超えて、「ひと」のありようを問う1冊。
1章 6月は絶望の月
大人になることへの絶望、大人であることへの絶望
HAPPY BIRTHDAY SIXTEEN
2章 「子ども」にハマれない
子どもらしくない子ども
フィクションの中の子ども
ダンゴムシへの共感
間奏曲 「子どもを書く」ということ
3章 「子ども」の私のセクシュアリティと自己否定
性の欲望と恥を秘めた幼稚園時代
『My Birthday』と不安
否定が内側に入りこむ
暴力と私
4章 ……まま、生きてます。
持って生まれたフェミニズム
正直であること・疑問を持つこと
私にとっての信仰
ダンゴムシ時々エビになる
おわりに
こどもとおとなのあいだをもっと考えるための作品案内
著者:最首悟 装丁:矢作多聞 装画:ミロコマチコ 出版社:創元社 2024 ソフトカバー 173p
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