「イメージは生きている。私の内側の感覚や記憶と溶融し、様々なかたちで世界にあらわれ出ていく。それはまた、あなたのまなざしや息吹を受け、新たに芽生え、時空を超え、自らの生命をはてしなく拡張させていく。」
(前書きより)
映像人類学者、そして詩人でもある川瀬慈。
パンデミックと戦禍の時代に生まれたことば。
静謐な場所=聖域とのつながりを実感するような時間から生まれた数々のイメージがことばとして、詩として、歌として、生まれ変わる。
表紙・挿画:平松麻
以下、版元より
本書は、長く続いたパンデミックの時代に、気ぜわしい日常のなかで希薄になりつつあった"イメージの生命"とのつながりを再び確かめ、その聖域の奥へ奥へとイマジネーションの潜行を試みることから生まれた。
日々の営みのあちこちにその入り口を持ちながら、人が太古より祈りや歌を通しても交流を重ねてきた、見えるものと見えないものの真ん中に息づくその場所へ──。洞窟壁画を模写した水彩画、歌、エチオピア移民のコミュニティ、イタリア軍古写真との遭遇── イメージの還流に揺さぶられながら、著者の野生のまなざしは、見晴らしのよい時間へと通貫していく。
著者:川瀬慈 出版社:赤々社 2024 ハードカバー 152p
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