「もし本が好きになったら──私たちがその人たちを見つけて、めいっぱい大切にしよう。世界中のたくさんの本を翻訳して、朗読して、笑ったり泣いたりしよう。」(「クルミ世界の住人」より)
紫式部文学賞を受賞したロングセラー『夕暮れに夜明けの歌を』の著者でありロシア文学研究者・翻訳者奈倉有里のエッセイ集。
自分の内面世界を守り、「好き」を分かち会うことが出来れば非戦を希求する仲間と必ず出会えると著者は言います。そして自分に出来ることを考えることはそれだけでは尊いことなのだと。
ロシア、ウクライナ、そして新潟の風景や出来事が雪解けのような文章となって心を暖めてくれます。
【装幀】名久井直子
【装画】さかたきよこ
著者:奈倉有里 出版社:講談社 2024 ソフトカバー 216p
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