生誕100周年を迎える小島一郎(1924-1964)の写真集。
活動期間は僅か10年、39歳の若さで早逝しましたが、昭和、平成、令和と評価は高まり続けています。2024年7月現在、故郷である青森の青森県立美術館にて生誕100年、没後60年を記念してコレクション展を開催中です。
本書は写真集専門の出版社rosihn booksが満を持して発表する小島一郎の全く新しい写真集。作品から浮かび上がる「孤立」をテーマに編まれています。
厳しい津軽の風土とそこに生きる農夫、漁師らの営みと人々の生活。
静寂と荒涼が迫り来る圧倒的な一冊です。
そして更に別冊「東京の夕日」を収録。
初版1000部
以下、版元より
写真家としての活動期間は僅か10年ほど。39歳で急逝した小島が残したドラマティックな世界は、今を生きる私たちの心にいまだ響き続けます。roshin booksでは、そんな小島の作品の中に見つけた「孤高」という側面に注目し、青森県立美術館に保存されている未発表作品を1から見直した上で、新たにSolitude Standingとして編みました。
また、別冊として「東京の夕日」を制作しました。小島の上京生活で疲弊した心を写すかの如く、都市に沈む夕日に向けられた切なさやもどかしさは見るものの心にダイレクトに訴えかけてきます。津軽のイメージから離れようとしても離れられないジレンマ、どこまでも自分につきまとう東北のイメージから小島は逃げることができませんでした。
小島がカメラのシャッターを押した東京の夕日のその向こうには、津軽の雪がしんしんと降り続ける静寂の光景が見えていたのかもしれません。
既に小島を知る人にも、これから知る人にも新しい小島の軌跡を知ることができる1冊です。
小島一郎
1924 - 1964
1963年『津軽 ―詩・文・写真集―』新潮社
2004年『hysteric eleven』ヒステリックグラマー
2009年『小島一郎写真集成』インスクリプト
2014年『津軽』IZU PHOTO MUSEUM
著者 Author:小島一郎 Ichiro Kojima 出版社publisher:roshin. books 2024 ハードカバー(布製) 270mm x 225mm x 18mm 80p
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