毎週月曜の朝、ソウル市内でバスに乗り込み、軍事境界線を越えて北朝鮮に出勤。
平日は北の職員たちと“格闘”し、週末は韓国に戻る。
ソウルから一時間、南北経済協力事業で北朝鮮に造成された開城(ケソン)工業団地。
栄養士である著者は2015年春からこの工業団地が閉鎖される2016年初春まで一年間働く。そこで出会ったのは北の人々のありのままの素顔と南では想像もつかない苦労。いつか訪れる統一の日のために著者が残した一年間の記録。
拙い文章で、主観的で、短い記録、と著者はことわりつつ、それでも小さな種を植えることが大切とこの本を記したのでした。
装画・装幀:北田雄一郎
著者:キム・ミンジュ 訳:岡裕美 出版社:新泉社 2024 ソフトカバー 195p
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