消える前に、一句。
走る春の小学生に追い抜かれる
無音で坂を上る日傘と花
盆踊りをやっている気配がすごい
テラス席に枯れ葉大量で秋
マフラー巻いた受験生がまっすぐ
今日は行きませんの声に絶望する子
私有地ですの文字が鋭い
腰のコルセットを巻き直すE席の男
客が来るたび風が入ってくる席で飲んでいる
刺身盛り合わせの説明を聞いて忘れる
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遂に登場!せきしろ初の単独・自由律俳句集!
解説はもちろん又吉直樹!
繰り返す季節とユーモア、ほんのり漂うペーソス。
この一冊があれば人生もそんなに悪くないと思えるかも。
装幀も良いです!
最高です。
装幀:櫻井久
装画:植田陽貴
著者:せきしろ 出版社:左右社 2024 初版 ハードカバー 248p
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