“暗くなったり考えこんだり泣けたり、調子に乗って失敗したりもする 日々ですが、お昼ご飯がある程度おいしく楽しく食べられたらありがたい、 大丈夫だ、と感じます。どこで生まれても、暮らしていても、誰もが食べたいようにお昼ご飯を食べられる世界であるよう、強く願っています。”
(「まえがき」より)
広島在住の芥川賞作家・小山田浩子の初めての食エッセイ集。
月に 1 回くらいどこかへ出かけてお昼ご飯を食べながら考えたこと。
“誰だってお昼を食べるし、その場所は自由に決めていい”
ご飯を食べる時間は平和の象徴であるように思う。
小山田さんはそのことを誰よりも強く意識している作家だと思う。
小山田浩子(おやまだ・ひろこ)
1983年広島県生まれ。2010年「工場」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2013年、同作を収録した単行本『工場』が三島由紀夫賞候補となる。同書で織田作之助賞受賞。2014年「穴」で第150回芥川龍之介賞受賞。他の著書に『庭』『小島』がある。
著者:小山田浩子 装画: 塩川いづみ デザイン:横山雄 発行: ignition gallery 2024 初版 ソフトカバー 272p
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