身体性と手仕事がテーマ、武蔵美卒・ヨウジヤマモト出身デザイナー中本武志によるブランド「マヌ ファベル」のコンセプトブック。
「身体と布の間のような服を作りたい」という思いが「身体性」というブランドのテーマの背景にある。
本書は、1963年に出版された、インドの古典舞踊について書かれた1冊の古書と、現在のインドのジャイプール、バラナシ、コルカタと、バングラデシュの国境の小さな村で撮影した写真を元に構成されている。コレクションもこの古書との出会いから生まれ、ヴィンテージのリメイクもあるというから非常に興味深い。
手による様々な表現が写された古書を解体してスキャン、インドでプリントと刺繍を施したテキスタイルや、実際の服の一部やパターンなども掲載。
ブランドの核にある「身体性」を意識したイメージを中心に、過去と現在、機能と手仕事の融合といった制作姿勢を本書で紹介する。
この特装版では表紙に実際の古書の1ページを使用し、服の制作時にも使われる糸で1冊ずつ手製本で仕上げられている。そのため、カバーはすべて異なります。
素晴らしくインスピレーションに溢れた一冊。
カタログという直接的な見せ方ではなく、その背景(コンセプト)を掘り下げ、本という形にして手作業で作り上げていくことがとても面白いと思いました。そうすることでブランドのメッセージが概念として伝わってきます。
限定300部
MANU FABER(マヌファベル)
手(manu)による創造と思考をもったブランド。過程で現れる意図せぬものを取り込み、合理的な機能と手仕事による豊かさの融合を目指しています。
https://manufaber.com/
写真:ENO デザイン:相島大地 発行:DOOKS 2024 初版 ソフトカバー 18.0 x 14.5cm 68p
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