「なぜ人類はいまだに毎日を遊んで暮らせないのか?」
富の集中には際限がないことが分かり(分配は起こらないのだった)、社会に豊かさと格差をもたらした資本主義が終わりを迎えている。あるいは終わらさなければいけないことに世界は気づき始めている。気候変動や極右政権の誕生など「自分さえ良ければいい」という態度が行き過ぎた資本主義の結果だと既に私たちは学び始めている。
「新百姓」はこの事態に「つくること」「創造すること」の重要性を問うて行きます。
巨大なシステムの外側で「つくる喜び」を知ること。
新しい生き方を探究している人たちの問いと実践の物語を紹介する。
2号「米をくう」です。
以下、版元より
便利で安定した現在の米供給システムは、ありがたいもの。
しかし、効率のみを重視するあまり、稲作から炊飯まで、「米をくう」営みの中に溢れていたつくる喜びや楽しみも、失われてきたのではないでしょうか?
安定した米供給システムを土台にするからこそ、安心して、思いっきり「米をくう」で遊ぶ。
そんな新しい社会は、どうやったら実現できるのか?
そんな想いのもと、本号では、
『まぁまぁマガジン』編集長で文筆家の服部みれいさん、
『米の日本史』などで知られる稲作文化研究の第一人者・佐藤洋一郎さん、
『小さな田んぼでイネづくり』などの著者で、石垣島で稲作に取り組む笹村出さんをはじめ、
常識に囚われずに、文明、テクノロジー、文化、技と知恵の各視点から、
「米をくう」を探究してきた先輩方との対話を通じて、新しいものの見方、最先端の問い、創造の余白に触れて参りました。
読めば、お米を釜で焚いてみたくなる。
読めば、自分で田んぼをやってみたくなる。
読めば、炊きたてのご飯がいつもの何倍も愛おしくなる。
そんな一冊になっていると思います。
新百姓的考現学
どうすれば私たちは繋がりを取り戻せるだろうか? Korpi家の田植え
日々の暮らしから自分を解放するには? インタビュー服部みれい
特集 米をくう
1 文明と物語の視点から
そもそも人間にとって「米をくう」って何?
2 デザインと科学の視点から
どうすれば「米をくう」はもっと楽しくなるか?
「米をくう」で遊ぶ デザインの視点から
3 道具と知恵の視点から
どうすれば「米をくう」をこの手でつくり出せるのか?
4 調和・喜び・からだの視点から
どうすれば私たちは「米をくう」で遊べるか?
限定8888部
ナンバリング入
編集・発行:新百姓 2024 雑誌(B5変形判) 254p
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