「ダンスは言語である」

ベルギー・ブリュッセルを拠点とするアーティスト、ローレ・ステッセルの作品集。
作者は写真と絵画の接点を探求する。実際に作品を見てみると、その接点に限りなく迫ろうとしていることがよくわかる。
浮かび上がっているのはダンサーやモデルたちの身体。
人間の身体とその周囲の環境との間に内在する緊張関係がテーマになっている。
”動こうとする衝動が外部環境との接触によってどのように形作られるか”
ダンス、身体、という無言の言語が物語を生み出していく過程。まさにそれを目撃出来る一冊。
紙貼り上下継ぎ製本が美しい本です。

初版700部
first edition of 700 copies

下記、アーティストの制作について版元より

ローレ・ステッセル(1987 年ルーヴェン生まれ、ブリュッセル在住)は、写真と絵画の接点を探る作品を制作している。 彼女は暗室で、あらかじめキャンバスに感光乳剤を塗り、特定の部分に現像液をかけることで、アナログプリントのプロセスを操作する。制作過程においては、彼女の内なる写真家の身振りと画家の身振りが出会い、互いに影響し合っている。また、この物理的な制作過程において、彼女は意識的に「偶然のもの」や「予期せぬもの」を受け入れる余地を作っている。