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newひとごと ークリティカル・エッセイズ

”すべてを「自分ごと」として考えることなどできないのなら、なぜ「ひとごと」は悪いことなのか。
他人との距離はいかにしてポジティブなものになるのか。”

『非美学』の著者がデビュー以来綴ってきた批評エッセイの集大成。
あらゆる問いかけが現代の社会・風潮に鋭く刺さります。
目を逸らさせない文体の力もある。
面白い。
伊藤亜紗推薦。

◎もくじ

スモーキング・エリア#1 煙草と同じくらい分煙が好き
100パーセントの無知の男の子と出会う可能性について
非美学=義家族という間違った仮説をもとに
ポシブル、パサブル――ある空間とその言葉

スモーキング・エリア#2 音響空間の骨相学
コントラ・コンテナ──大和田俊《Unearth》について
プリペアド・ボディ――坂本光太×和田ながら「ごろつく息」について
スパムとミームの対話篇

スモーキング・エリア#3 僕でなくもない
やさしさはひとにだれかのふりをさせる――大前粟生『私と鰐と妹の部屋』について
感じたらこの法螺貝を吹いてください――『全裸監督』について
異本の論理――アラン・ロブ=グリエ『ヨーロッパ横断特急』について
絵画の非意識――五月女哲平の絵画について
失恋工学概論

スモーキング・エリア#4 時間の居残り
見て、書くことの読点について
テーブルクロス・ピクチャープレーン――リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」展について
日記を書くことについて考えたときに読んだ本――滝口悠生『長い一日』について
ひとんちに日記を送る
Tele-visionは離れて見てね
画鋲を抜いて剝がれたらそれは写真――迫鉄平「FLIM」展について
ジャンルは何のために?――絵画の場合(千葉正也、ロザリンド・クラウス、本山ゆかり)

スモーキング・エリア#5 痛み、離人、建て付けの悪い日々
長続きしないことについて
「新実在論」はどう響くのか――『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』について
思弁的実在論における読むことのアレルギー
廣瀬純氏による拙著『眼がスクリーンになるとき』書評について
映像を歩かせる――佐々木友輔『土瀝青 asphalt』および「揺動メディア論」論
〈たんに見る〉ことがなぜ難しいのか――『眼がスクリーンになるとき』について

挿画=本山ゆかり《Ghost in the Cloth(コスモス)》2019年
装丁=須山悠里




著者:福尾匠 出版社:河出書房新社 2024 ソフトカバー 280p
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