最初に創られることになったのが彼女であった。ダンボールの両脚、セロファンの盲腸、そして紙の乳房。男のあばら骨からではなく、紙のかけらから創られた。
(プロローグ)
柴田元幸が大絶賛した一冊が久々の増刷!
メキシコ出身、ロサンゼルス在住の作家サルバドール・プラセンシアのデビュー作。
ギャングが土星に戦争を仕掛け、娘と妻を守る。
”紙の民”をはじめとする奇想天外な登場人物たち。
斬新すぎる本文レイアウト、印刷ミスかと思わせる記号の配列。
装幀ももちろん”紙”へのこだわりが。
「ロサンゼルス・タイムス」「サンフランシスコ・クロニクル」の年間最優秀図書に選出され、10ヶ国語に翻訳された読者の度肝を抜く鮮烈な長編作品。
著者:サルバドール・プラセンシア 訳:藤井光 出版社:白水社 2025 8刷 ハードカバー 284p
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