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new詩人たちの自然誌 一九世紀初頭ドイツ語圏の文学と科学

人間の外にある自然とは大地や山、川や湖、炎、大気といった自然物を指し、内にある自然とは本性や精神といった解明されない領域を意味する。一九世紀初頭の詩人たちは、人間の内外に広がる「自然」と向き合って「物語/歴史/出来事」を語ったため、本書では彼らの文学的営為を「自然誌」と表現しよう。
(はじめに)

かつて文学者も科学者も、ひとしく綜合知を追究せんとする《詩人》であった。
動乱する19世紀初頭の自然科学的文脈を辿りつつ、ノヴァーリス、ホフマンらロマン派の小説、ゲーテ、シラーの諸作品、フンボルト、シャミッソーら探検博物者の詩的テクストを紐解く。
ドイツ語文学に新たな読みの歓びをもたらす無二の論考。

第1章 精霊たち

1.精霊譚の復活
2.地の精
 2-1.鉱山  
 2-2.ノヴァーリス『ハインリヒ・フォン・オフターディンゲン』 
 2-3.ティーク『ルーネンベルク』 
 2-4.タンホイザー伝説 
3.水の精
 3-1.河川 
 3-2.メリュジーヌ 
 3-3.ウンディーネ 
 3-4.ローレライ 
4.火の精
 4-1.ワイン 
 4-2.火蜥蜴 
5.風の精
 5-1.ハンノキの王たち 
 5-2.飛行 
 5-3.ホフマンの歌姫たち 
コラム1 サロン文化

第2章 探検博物学

1.一八世紀後半の世界周航
 1-1.金星の太陽面通過観測プロジェクト
 1-2.クック船長の世界周航
2.ゲオルク・フォルスター
 2-1.父ヨハン・ラインホルト・フォルスター
 2-2.レゾリューション号の世界旅行
 2-3.航海後のフォルスター
コラム2 ジョゼフ・バンクス
3.アレクサンダー・フォン・フンボルト
 3-1.探検旅行出発まで
 3-2.アメリカ探検旅行
 3-3.探検後のフンボルト
コラム3 ベルリンのフランス人
4.アーデルベルト・フォン・シャミッソー
 4-1.『ペーター・シュレミールの不思議な物語』
 4-2.リューリック号の世界旅行
 4-3.探検後のシャミッソー
コラム4 ユリウス・エドゥアルト・ヒッツィヒ
5.自由主義へ

第3章 自然という不可思議

1.幽霊
2.カリオストロ伯爵
 2-1.シラー『視霊者』
 2-2.ゲーテ『大コフタ』
3.メスメリスム
 3-1.ドイツ語圏のメスメリスム
 3-2.クライスト『ハイルブロンのケートヒェン』
4.人形
 4-1.蠟人形
 4-2.操り人形
 4-3.自動人形
5.人間を造る夢
 5-1.人造人間
 5-3.ゲーテのホムンクルス
終章
あとがき

著者:時田郁子 出版社:国書刊行会 2025 ハードカバー 308p
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