『Purple』などファッション誌を中心に活躍するハイチ生まれフランスのアーティスト、アンリ・ロアの40年分の写真作品から成るモノグラフ。
ロンドンのLoose Joints!と西オーストラリア州立美術館 (AGWA)のコラボレーションによって発行された。
一貫したトーンはもう最高の一言。
ハイチ、フランス、スペイン（イビサ）、タイ、チュニジアなど撮影地は世界を跨ぐが太陽の光、その光を浴びたポートレイトや風景の際立った美しさ、詩的な静かさは変わらない。
本人コメントも付いた全156点。大推薦の一冊。

以下、版元より

Loose Joints は、革新的なフランス系ハイチ人アーティスト Henry Roy の崇高な写真制作の 40 年にわたる歴史を探る初のモノグラフを発表できることを誇りに思います。西オーストラリア州立美術館 (AGWA) とのコラボレーションで出版された Impossible Island は 、写真、テキスト、ビデオを統合し、時間、場所、記憶が一体となって流れる、相互につながったロイの夢の世界に読者を浸します。

ロイの作品は、生まれ故郷のハイチ、フランス、コンゴ民主共和国、タイ、チュニジアなどに及び、フランスのモダニズム、ニューウェーブの美学、クレオール化、ハイチの 螺旋運動の影響を受けた写真の世界観を構築しています。太陽の光を浴びたスタイルとアニミズム的な感性により、ロイはあらゆる形態の生命に行為を与え、時間と場所を超越する超越的な瞬間を生み出しています。彼の作品は、帝国主義の枠組みを拒否する重層的な物語を呼び起こし、見る者を長居させ、驚嘆させ、目に見えるものの境界を探求させ、詩的で哲学的な深みに富んでいます。

インポッシブル・アイランドは 、ロイの洗練された作品のキャリアを、一種のオープンエンドな物語に繊細に並べ、アーティストによる刺激的で詩的なテキストと、キュレーターのロバート・クックによるエッセイを添えて、関係性と変革の力として再定義し、相互接続性と再生の永続的なビジョンを提示しています。