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newブラック・カルチャー 大西洋を旅する声と音

400年にわたり、大西洋を航海した奴隷船。「裸の移住者」としてアメリカ大陸に連行された人々は、いかにしてアフリカの声と音の伝統を再創造し、次世代へと繋いでいったのか。
ブラック・ミュージックの魂はどこにあるのか。
ブラック・カルチャーは誰のものか・
ブラック・カルチャーを改めて、アメリカの視点ではなく”環大西洋”とういう視座で、そして”アフリカへの帰還”という主題で紐解いていきます。

目 次

 はじめに ブラック・カルチャーをめぐる旅へ

第一章 アフリカの口頭伝承
 教室のなかのアフリカ
 口承の伝統
 口頭伝承のなかの音文化
 マンデ系社会のグリオ
 語り継がれる叙事詩

第二章 奴隷船の経験
 奴隷貿易を想像する
 奴隷制と西アフリカ
 西欧人を取引相手とした奴隷売買
 『ルーツ』にみる大西洋奴隷貿易
 奴隷船上での歌と反乱
 女性たちの抵抗、死者たちの声

第三章 アメリカスに渡ったアフリカの声と音
 奴隷制社会をめぐる資料
 聞き書きという方法
 裸の移住者
 ネオ・アフリカ文化
 アフリカ由来の精神文化
 ヴードゥーの儀式
 文化維持という抵抗
 ドラミングと太鼓

第四章 自由を希求する共同体の歌
 合衆国の奴隷制時代の歌
 アメリカスに息づくアフリカの声
 スピリチュアルと呼ばれる歌
 「ブラック」という共同体意識
 哀しみの歌
 黒人神学におけるスピリチュアルの意義
 世俗的スピリチュアルとしてのブルース

第五章 合衆国のブラック・ミュージック
 変わりゆく同じもの
 ジャズの始まり
 アームストロングの声
 ジャズにおける創意と即興
 混交するジャンル
 ソウル・オブ・ア・ネーション
 カバーによる伝統の構築

第六章 アメリカスからアフリカへ
 アメリカスのブラック・ミュージック
 アフロ・ブラジル音楽の展開
 アフロ・カリブ音楽の多様性
 アフリカへの帰還
 同じリズム、いくつもの歴史
 ブラック・カルチャーをめぐる次の旅へ

第七章 文字のなかの声
 文字世界への参入
 「トーキング・ブック」としての奴隷体験記
 声の作家ハーストン
 集団としての黒人の声の表現
 クレオール語の口承性
 声の歴史

第八章 奴隷貿易・奴隷制の記憶の光と影
 記憶の場所
 ユネスコの取り組み
 「奴隷の道」プロジェクト
 構築される記憶
 文学のなかで語られる闇の記憶
 奴隷貿易の闇

第九章 ブラック・ミュージックの魂
 ブラック・パワーの潜在力
 ナショナリズムを越えて
 ブラック・アーツ運動
 ブラック・ジャズ共同体
 ブラック・スピリチュアル
 ラップのスピリチュアリティ

第一〇章 ブラック・スタディーズとは何か
 知の枠組みのラディカルな変革
 アフリカ中心主義
 ブラック・エクスペリエンス主義
 ブラック・フェミニズム、ブラック・クィア・スタディーズ
 『ブラックパンサー』とアフロフューチャリズム
 アフロフューチャリスト
 アフロペシミズム理論
 ブラック・スタディーズの再規定

第一一章 ブラック・カルチャーは誰のものか
 知の脱植民地化
 収集と分類
 脱植民地化と返還
 ミュージアムの脱植民地化
 文化の盗用とは何か
 ブラックをめぐる呼称
 文化は混交する

第一二章 未来に向けて再構築されるルーツ
 〈関係〉の思想
 環大西洋的連帯
 存在論的傷
 記憶の継承と発掘
 クレオール化のダイナミズム
 ルーツの再構築
 〈全−世界〉のヴィジョン

 主要参考文献
 あとがき 〈関係〉のなかの私的物語

著者:中村隆之 出版社:岩波書店 2025 新書 237p
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新品同様
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販売価格
1,056円(税込)

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