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再入荷王国 Domains / 奈良原一高 Ikko Narahara

戦後の大家でありながら、2000年以降も国内外で評価が高まり続ける奈良原一高(1931-2020)の初期の代表作が新装復刊。
1896年に創立された北海道・当別のトラピスト男子修道院を取材した「沈黙の園」と和歌山市の婦人刑務所を舞台とした「壁の中」という、それぞれ外部と隔絶された2つの空間を舞台とした2部構成でまとめられたもの。
写真が光と影の芸術ならば、この作品はまさにその完成形と言ってよいでしょう。
未発表作品も多数含んだ決定版です。

解説:蔦谷典子(島根県立美術館主席学芸員)

”異なった2つの「場」に生きる人間の姿を同時に見つめることは、
そこに浮かんで来る現代の状況と心層の響きに耳を傾けることでもあった。
〜中略〜
自らの必然によって求めた祈りの生活と法律によって強制隔離された生活、
その動機は異なっていても、共に閉ざされた壁の中の世界…、
そのような壁は日常の心の中にもとらえがたい疎外の感覚となって介在していて、
当時の僕はそのような自分の内部にある不安と空しさをこの『王国』の場をみつめることによって超えようとしていた。
事実は観念をとびこえる肉体をもっている。”

英語/日本 English/Japanese

奈良原一高(IKKO NARAHARA)
1931年福岡生まれ。
1959年早稲田大学大学院(芸術学専攻)修士課程修了。
在学中の1956年に、初めての個展「人間の土地」が大きな反響を呼び、写真家としての活動を始める。
1959年、東松照明、細江英公、川田喜久治らとセルフ・エイジェンシィ「VIVO」を結成(1961解散)。その後、パリ(1962-1964)、ニューヨーク(1970-1974)と拠点を移しながら活動。1974年帰国後も世界各地を取材し、多数の展覧会を開催。写真集も数多く出版し、国際的にも高い評価を受ける。
主な個展に、「Ikko Narahara」ヨーロッパ写真美術館、パリ(2002-2003)、「時空の鏡:シンクロニシティー」東京都写真美術館(2004)、「手のなかの空 奈良原一高 1954-2004」島根県立美術館(2010)、「王国」東京国立近代美術館(2014-2015)など多数。
写真集に、『静止した時間』(1967)、『スペイン・偉大なる午後』(1969)、『ジャパネスク』(1970)、『消滅した時間』(1975)、『人間の土地』(1987)、『ヴェネツィアの夜』(1985)、『時空の鏡』(2004)、『太陽の肖像』(2016)など。主な受賞に、日本写真批評家協会新人賞(1958)、芸術選奨文部大臣賞、毎日芸術賞(1968)、日本写真協会年度賞(1986)、紫綬褒章(1996)、旭日小綬章受賞(2006)など。

著者 Author:奈良原一高 Ikko Narahara 出版社 publisher:復刊ドットコム 2025 4版 ハードカバー 208p
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13,200円(税込)

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