資本力と新奇なデザインを誇示するかのように、繁華街に次々と林立する超高層ビル群――。大胆にみどりを削り、地形を変え、記憶に生きられた町並みが消え、街の相貌が一変する。そのような空間に人は馴染めるだろうか。
伊東さんはこうした都市の状況を「都市から『場所』が失われていく」と感じているそうです。『場所』とは絶え間なく流動し、変化する自然との関係においてつくられるもの、と定義しています。
そうすると建築家としては次の問いが生まれます。
「誰のために建築はつくられるのか。」
第二の建築人生と捉えた「せんだいメディアアーク」竣工後の2001年から2023年まで、建築誌を中心に発表された論考の集大成。
日本社会の未来へのヒントに溢れています。
500pを超える重量版。
図版多数掲載。
著:伊東豊雄 装幀:松田行正 出版社:青土社 2025 ハードカバー 553p
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