中華屋の長男として舞い降りたばかりにすべての床のぬるぬる
「いい意味でだよ」って語尾に付け足されそれっぽい表情で頷く
打たせ湯を頭につよく浴びながら合掌していた父を見ていた
恋人が帰ったあとに立ててやる伏せてた家族写真を棚に
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読むと日常が退屈だとはもう言えまい 人生いつどこにおいても名場面とはその人次第なのだから
── ILL-BOSSTINO (THA BLUE HERB)
ボクシングで、中華で、歌人。
小坂井大輔のセカンド歌集。
とにかく飽きない、面白い。愛すべき日常。を突き進む。
普通は表に出さない家族や下心も歌に変換する能力は芸人やラッパーのそれだ。
この歌集を持って日常を楽しめ!
装幀・装画=鷲尾友公
著:小坂井大輔 出版社:短歌研究社 2025 アクリルカバー 160p
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