「今回が特別なわけじゃない。私たちは動物のいのちを日々奪って生きている」
和歌山県那智勝浦町旧色川村。
牛耕の復活をめざす農家・外山家とその外山家が飼う「きくな」という雌牛。
牛耕が出来ず、子種も出来ない「きくな」を外山家は屠殺し、食べることを決断します。
本書は”動物を殺して食べること”、についてずっと考えてきた同じ村に暮らす著者が、「きくな」を屠畜場に連れて行き、「きくな」が肉になり、「きくなを食べる会」が開かれ、その後日談までを記したルポルタージュです。
”動物と暮らすことも、動物を殺し食べることも、あまりに遠くなってしまった現代。大きな文脈では語られ得ない、山里の小さな営み”が詳細に綴られています。
著:千葉貴子 装丁:鈴木大輔(濁点)発行:らくだ舎出帆室 2025 ソフトカバー 175p
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