本を手にして、紙をめくり、詩をさがす。すこしのあいだ、文字をながめる。手のひらで、全身で、言葉をもっとうけとることができればいい、と思う。うすももいろの花びらは、ひらひらひるがえったり、ちいさくかがやいたりして、空の青とあそんでいるようでもあった。見ているうちに、くらい思いは消えていった。
(四月十九日 金曜日)
ブックデザイナー、山元伸子の散文集。
そこに身を埋めたいほどに洗練された文章が心地よい。
日記形式で、ほぼその日ごとに読んでいる本からの引用がある。
本を読むことは世界の豊かさを感じることだ。
季節ごとに紙の色が変わっていくのが面白い。
いつも本を手放せない人に。そして本を読みたくても読めない人に。
著者:山元伸子 発行:ヒロイヨミ社 2025 ソフトカバー 160p
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