「紙からしか得られない栄養がある。飽きもせず、今日も本を触っている。無地のレポート用紙を買い集めて、恍惚としていた小さい頃となにも変わっていないと思う。ただ、ひとつだけ変わったのは、わたしが日々触っている紙は、必ずしも真っ白ではなく、そこには文字が綴られている。」(「はじめに」より)
今更ですが、綴じると綴るは同じ字なんですね。僕もたくさん本を、紙を、触っている方だと思いますが、この本を読んでいると比較にならない。
本にまみれて生きるとはこういうことかと。
製本の仕事と、文章を書くこと、綴じると綴るを行ったり来たりする日々をまとめた、著者はじめてのエッセイ集。
寄稿ゲスト:宮崎麻紀(かもめブックス)、花本武(今野書店)、鈴木雅代(石堂書店/本屋・生活綴方)
著:笠井瑠美子 装丁:千葉美穂(Ophelia Design Studio.)発行:十七時退勤社2025 ソフトカバー 144p
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