人も犬も居心地の良い場所で眠る。
盲導犬に対する理解が乏しいレストランに入ったとき、犬も居心地の悪さを感じている。
アフリカ系アメリカ人は社会における「居心地のよさ」を求めて運動をする。
人はみな物理的にも社会的にも体の居場所を求めている。
居心地が悪いと言って、体を切り離すことはできないのだから。
摂食障害、ナルコレプシー、ALSなどの障害や病気の当事者。診断がつかない人、治療の道がない人、人種的マイノリティ――
日々の工夫を重ね、なんとか居場所を作ろうとしている11人にインタビュー。
「11人の永い回復。それぞれが生きづらいはずなのに、奇妙な快活さと楽天性が本書を貫いている。一人ひとりの「工夫」、それに対する著者の「リスペクト」が織り合わされ、私たちは生を見つめ直す視点をもらう。あえて言いたい、何と面白いのか!」
濱口竜介
本書に収められた十一の章は、居場所をつくり、整え、試すその繊細な営みをつづったものです。
願わくば、本書が、どんなシビアな意思決定の場面でも、世間のプレッシャーにさらされて硬くならず、のびのびと自分の心地よさに問いかけることができるようになるための、余白をつくる手がかりになるとよいなと思っています。(エピローグより)
【目次】
プロローグ
第一章 体とまた出会いたい
第二章 脂は敵だから好き
第三章 日常にひそむスイッチ
第四章 帝国主義者のまなざし
第五章 電車の中のチマチョゴリ
第六章 希望と分断のお薬
第七章 グニャグニャでいてやろう
第八章 因果関係の外で
第九章 グレーの中で生きる
第十章 ベールの向こうに
第十一章 自分が花みたい
エピローグ
著:伊藤亜紗 出版社:朝日出版社 2026 ソフトカバー 308p
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