この時期の能は、その芸の絶頂にある。このライフステージにおいてこの書に説かれた数々の教えを完全にマスターしており能の奥義に通じているならば、必ずや京都(メインストリーム)で認められるだろうし名声を得られもするだろう。
(三十四、五歳)
老人を演じることは能の最もディープなゾーン。老人役は、演じる者の芸のグレードをただちに露わにする。最重要の役だ。
(老人を演じる)
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15世紀室町、世阿弥が記した最古の能楽論にして最古の演劇論。
現代語訳を手掛けたのは現代演劇の第一人者である岡田利規(チェルフィッシュ主宰・小説家)。
アクロバティックな訳がとにかく面白くてぐいぐい読める。
能や古典がわからなくてもほんの少し興味があれば無問題。
現代にも通づる芸道論、つまりセルフプロデュース・マニュアル。
また、岡田本人の希望で能作論の古典「三道」も収録。
著:世阿弥 訳:岡田利規 出版社:河出書房新社 2026初版 ハードカバー 176p
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