小説愛好家・作家志望者なら必読の名著、待望の普及版。ユリシーズをはじめ、ジェイン・オースティン、シャーロット・ブロンテ、ヴァージニア・ウルフ、フィッツジェラルド、サリンジャー、ヴォネガット、オースター、ミュリエル・スパーク、ジャネット・ウィンターソン、カズオ・イシグロの作品まで、古今の傑作小説を素材に、使える技法を伝授。
「書き出し」から始まり、「視点」「意識の流れ」「内的独白」「異化」「時間の移動」「間テクスト性」「実験小説」「マジック・リアリズム」「信用できない語り手」「メタフィクション」……50のキーワードを、「コミック・ノベル」の第一人者であるデイヴィッド・ロッジが徹底解説! テキストを味読・考察し、小説がどのように書かれているかについても明快に言語化してくれる。英米文学科学生にとっても座右の書。
これ1冊で、ストーリーテリングの秘訣がわかる。
[目次]
序
1 書き出し(ジェイン・オースティン/フォード・マドックス・フォード)
2 作者の介入(ジョージ・エリオット/E・M・フォースター)
3 サスペンス(トマス・ハーディ)
4 ティーンエイジ・スカース(J・D・サリンジャー)
5 書簡体小説(マイケル・フレイン)
6 視点(ヘンリー・ジェイムズ)
7 ミステリー(ラドヤード・キプリング)
8 名前(デイヴィッド・ロッジ/ポール・オースター)
9 意識の流れ(ヴァージニア・ウルフ)
10 内的独白(ジェイムズ・ジョイス)
11 異化(シャーロット・ブロンテ)
12 場の感覚(マーティン・エイミス)
13 リスト(F・スコット・フィッツジェラルド)
14 人物紹介(クリストファー・イシャウッド)
15 驚き(ウィリアム・メイクピース・サッカレイ)
16 時間の移動(ミュリエル・スパーク)
17 テクストの中の読者(ロレンス・スターン)
18 天気(ジェイン・オースティン/チャールズ・ディケンズ)
19 反復(アーネスト・ヘミングウェイ)
20 凝った文章(ウラジーミル・ナボコフ)
21 間テクスト性(ジョゼフ・コンラッド)
22 実験小説(ヘンリー・グリーン)
23 コミック・ノベル(キングズリー・エイミス)
24 マジック・リアリズム(ミラン・クンデラ)
25 表層にとどまる(マルカム・ブラドベリ)
26 描写と語り(ヘンリー・フィールディング)
27 複数の声で語る(フェイ・ウェルドン)
28 過去の感覚(ジョン・ファウルズ)
29 未来を想像する(ジョージ・オーウェル)
30 象徴性(D・H・ロレンス)
31 寓話(サミュエル・バトラー)
32 エピファニー(ジョン・アップダイク)
33 偶然(ヘンリー・ジェイムズ)
34 信用できない語り手(カズオ・イシグロ)
35 異国性(グレアム・グリーン)
36 章分け、その他(トバイアス・スモレット/ロレンス・スターン/サー・ウォルター・スコット/ジョージ・エリオット/ジェイムズ・ジョイス)
37 電話(イーヴリン・ウォー)
38 シュルレアリスム(リオノーラ・キャリントン)
39 アイロニー(アーノルド・ベネット)
40 動機づけ(ジョージ・エリオット)
41 持続感(ドナルド・バーセルミ)
42 言外の意味(ウィリアム・クーパー)
43 題名(ジョージ・ギッシング)
44 思想(アントニー・バージェス)
45 ノンフィクション小説(トマス・カーライル)
46 メタフィクション(ジョン・バース)
47 怪奇(エドガー・アラン・ポー)
48 物語構造(レナード・マイケルズ)
49 アポリア(サミュエル・ベケット)
50 結末(ジェイン・オースティン/ウィリアム・ゴールディング)
訳者あとがき
Uブックス版に寄せて
翻訳書一覧
作家名索引
[著者略歴]
デイヴィッド・ロッジ David Lodge(1935–2025)
イギリスの作家、英文学者、文芸評論家。コミック・ノベルの第一人者。英文学教授を務めるかたわら創作活動を行ない、大学を舞台にした「キャンパス三部作」──『交換教授』(1975)、『小さな世界』(1984)、『素敵な仕事』(1988)──で知的に笑える「アカデミック・ロマンス」をつむぎ、人気を博す。ブッカー賞の審査委員長も務め、『楽園ニュース』(1991)、『恋愛療法』(1995)、『起きようとしない男』(1998)、『胸にこたえる真実』(1999)、『考える…』(2001)、『作者を出せ!』(2004)、『ベイツ教授の受難』(2008)、『絶倫の人 小説H・G・ウェルズ』(2011)など、主要な小説作品が邦訳されている。1997年にフランスの芸術文化勲章シュヴァリエ、1998年には大英帝国勲章コマンダーを受章。『バフチン以後 〈ポリフォニー〉としての小説』(1990)、『小説の技巧』(1992)など文芸エッセイも数多く著わし、演劇の戯曲、テレビドラマの脚本、回想録も手がけた。
[訳者略歴]
柴田 元幸(しばた もとゆき)
1954年生
東京大学名誉教授
主要著書
『生半可な學者』(白水Uブックス)
主要訳書
P・オースター「幽霊たち」(新潮文庫)
『鍵のかかった部屋』(白水Uブックス)
『孤独の発明』(新潮文庫)
『最後の物たちの国で』
S・エリクソン『黒い時計の旅』
S・ミルハウザー『バーナム博物館』(以上、白水Uブックス)
斎藤 兆史(さいとう よしふみ)
1958年生
東京大学名誉教授
主要訳書
J・バンヴィル『コペルニクス博士』
J・バーンズ『ここだけの話』
M・ラウリー『火山の下』(以上、白水社)
R ・キプリング『少年キム』(ちくま文庫)
著:デイヴィッド・ロッジ 訳:柴田元幸・斎藤兆史 出版社:白水社 2026 ソフトカバー 350p
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