"軽やかな言葉遣いのなかに、価値観のズレや身体感覚の鋭さを織り込み、静かな余韻を残す"
優等な蚕を死なせしまった日 生物的にねむる級友
何もかも思いどおりに生きていて知恵の輪みたいにねむっていたころ
チロチロと流るる水を掬い上げ いのちまさぐる手つきを覚える
逝きたいと発音したの?今まさにシュークリームを頬張る口で
身体より言葉を重ね撫で合った芯部が潤い取り戻すまで
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香港出身の歌人田中みれいの第一歌集。
これは凄い。
生(性)と死のあわいを漂い、心ではなく身体の内部を掻き回される感覚。
全60首、熟読した。
本書の装丁も手掛けているグラフィックデザイナー岡本太玖斗による出版レーベル「散歩レーベル」の一冊目。
著者・イラスト:田中みれい 訳:鈴村和成 出版社:みすず書房 2026 新装第一版 ハードカバー184p
新刊書籍