国立民族博物館協力
国立民族学博物館友の会機関誌「季刊民族学」
191号
特集 大阪――野生の都市
商都、工都、水都など大阪はさまざまに形容されてきましたが、大阪を「野性を帯びた都会」とよんだのは、大阪生まれの民俗学者・歌人の折口信夫(釈迢空)でした。「都市に慣れながら、野性を深く持つのが、大阪びとの常である」「比較的野性の多い大阪人が、都会文芸を作り上げる可能性を多く持っている」と、折口は故郷大阪への期待を語っています。本特集では、古代の野性性と近代の都市性をあわせもつ「野生の都市・大阪」が生み出した批判的で創造的な文化の魅力を解き明かしたいと思います。
目次
000 表紙「難波橋(通称ライオン橋)」撮影:編集部
001 目次
002 表紙のことば 文:編集部
003 特集「大阪――野生の都市」
004「折口信夫の『妣(はは)が国』」安藤 礼二(多摩美術大学教授)
011「大阪[大坂=大いなる境]と近松門左衛門」黒澤 はゆま(小説家)
018「『船場派』の再発見――大阪画壇と床の間の美意識」橋爪 節也(大阪大学名誉教授)
028「文学における大阪的なるもの」高橋 俊郎(大阪文学振興会事務局長、帝塚山派文学学会副代表)
036 みんぱく研究者による極私的オオサカ論
「大阪にはうまいもんがいっぱいあるんやで」野林 厚志(国立民族学博物館教授)
「大阪ことばにしばかれる」吉岡 乾(国立民族学博物館准教授)
「天満十字の道と川」樫永 真佐夫(国立民族学博物館教授)
「ぶどう棚が広がる風景」藤井 真一(国立民族学博物館助教)
044「着物の粋(すい)から洋装のエレガンスへ――近代における大阪ファッションの系譜」横川 公子(武庫川女子大学附属総合ミュージアム特任教授)
054「『共生の街』をめざす大阪コリアタウン――その誕生と変遷」�� 正子(大阪コリアタウン歴史資料館長)
062「地車(だんじり)の美と熱狂――祭を彩る神賑(かみにぎわい)」森田 玲(同志社大学嘱託講師)
072「文化都市・大阪の『民の力』」吉田 憲司(国立民族学博物館長)
078 連載 フィールドワーカーの布語り、モノがたり 第9回
「工芸品からアートへ――オーストラリアにおけるアボリジニ編組品の変貌」窪田 幸子(芦屋大学学長、神戸大学名誉教授)
086 日本万国博覧会記念公園シンポジウム2024「協働・共創の万博をめざして」吉田 憲司(国立民族学博物館長)/中島 さち子(株式会社steAm代表取締役、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー)/堂目 卓生(大阪大学総長補佐、社会ソリューションイニシアティブ長)/佐野 真由子(京都大学大学院教授)/中牧 弘允(千⾥⽂化財団理事⻑)
発行 publisher:公共財団法人 千里文化財団 2025 ソフトカバー 104p
new 新刊書籍