国立民族博物館協力
国立民族学博物館友の会機関誌「季刊民族学」
193号
特集 南方戦線の戦後誌──人びとの経験の多様性から
2025年はアジア・太平洋戦争の終戦後80年を迎える節目の年にあたる。本特集では、かつて戦場となった地域、とりわけ東南アジアと太平洋諸島地域の人びとが戦後をどのように生きてきたのかを取りあげる。歴史学的考証ではなく、文化人類学・民族学・地域研究の強みを活かして現地の人びとのありようを描き出すことで、各地域の戦後経験の多様性を浮かびあがらせ、戦後80年を考えるきっかけとしたい。
目次
000 表紙「戦争遺物を撮影する観光客」撮影:藤井真一
001 目次
002 特集「南方戦線の戦後誌──人びとの経験の多様性から」
004「いま、かつての戦場で暮らしてきた人びとの歩みから『戦後』について考えるということ」藤井真一(国立民族学博物館助教)
008「基地と観光の島における戦争の記憶──グアム先住民チャモルの戦後」長島怜央(東京成徳大学准教授)
016「北方の薔薇の日本兵──タイ・ミャンマー国境をめぐる戦後誌」岡野英之(近畿大学准教授)
024「戦争はいつ始まりいつ終わったのか──メコンデルタの村びとが語る記憶と歴史」下條尚志(神戸大学准教授)
032「戦争の車からいのちの車へ──マニラのジープニーと人びとの歩み」西尾善太(愛媛大学講師)
040「ジャワの華僑・華人の経験とナショナリズム──語られぬ日本軍政期とその後の暴力被害」津田浩司(東京大学教授)
048「ニューギニア戦で打たれた二本の注射」小坂恵敬(南山大学非常勤研究員)
056「『彼ら』の戦争──ソロモン諸島における戦争遺物の功罪」藤井真一
064「マーシャル諸島の人びとの戦後誌」黒崎岳大(東海大学准教授)
072「ハワイのジャパニーズと日系人を語る──戦中の多様性と現在の展示が示すもの」矢野涼子(静岡大学講師)
080 連載 フィールドワーカーの布語り、モノがたり 第11回
「マダガスカルのシルク織物──人・虫・植物が織りなす布」杉本星子(京都文教大学名誉教授)
088「トークイベント いま、中東世界で何が起こっているのか?──前・駐レバノン大使に聞く」大久保武(前・駐レバノン大使)、鷲見朗子(京都ノートルダム女子大学教授)、西尾哲夫(国立民族学博物館名誉教授)
097 連載 野僧記──映像人類学者のオートエスノグラフィー 第2回
「不揃いの肖像画」川瀬慈(国立民族学博物館教授)
発行 publisher:公共財団法人 千里文化財団 2025 ソフトカバー 104p
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