地元大阪在住の詩人、菊石朋の第一詩集。
42ページにわたる一篇の長編詩。
蛇行する言葉、変調、振動するリズム、引用、是非朗読してみてください。
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自転車の壁
自動販売機の壁
はりつく子どもの影
あんにゅいな日差しが生き残る
こんびにえんすすとあの
自己同一的空間からうまれた
ミネラルウォーターを
喉にそそぐ
スニーカーを焼く
アスファルトにもそそぐ
わたしがあまりにも静かなときは
静けさを重ねたい台風が
次から次へとやってくる
らしい
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著者:菊石朋 出版社:七月堂 2017初版 ソフトカバー/文庫サイズ
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