「あなたは今日何を食べましたか?どんな味がして、どんな気持ちになりましたか?」
詩人の長田弘は食卓と幸福を並列にして詩を届けてくれた。
この本の著者、くどうれいんさんはひとり料理をつくりながら喜びと悲しみを日記に書いた。
歯切れよくリズムを刻む文体と食欲をそそる比喩にのせられて読み始めたら止まらない。
短い文章で満腹になるほどに皿の上を想像させる。
小一時間ほどで読み終えて「面白かった」と呟いた。
本文にも出てくる武田百合子、あるいは平松洋子の本が好きなら迷わず読むべきだと思う。
出来るだけ空腹ではないときに。
ある、六月の記録。
おすすめです。
著者:くどうれいん 発行:BOOKNERD 2024 16刷 文庫 78p
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