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夏雨 ナツグレ / 加納千尋

生まれていなかった時代を想像すること。

"お盆には送り火みたいな感じで、お墓が遠い家では船を作って来年も帰ってきてねってお米とかお菓子を載せたりして 海に流すの"

加納千尋写真集、『夏雨 ナツグレ』。

当店での個展に合わせ刊行。
南西諸島の奄美大島に父方のルーツを持つ加納さんが奄美を訪れたのはまだ梅雨の終わらない2019年の7月。
高度経済成長期に島から出て関東で暮らす父をはじめ島出身の家族達に奄美と子どもの頃の記憶を聞きとり、そしてその記憶を辿るように撮影しました。
奄美の雨の色なのか、独特の青色は家族の記憶を見事に反映しているようです。
加納さんが試みた「自分が生まれる前の時代を想像する」という行為も雨の中で目を凝らすことに似ているのかも知れません。
2週間の撮影が終わるころ、梅雨が明けました。
加納さんにとって必ず記憶に残る一冊になると思いますが、そこに読者も引き込む力を備えた一冊です。
夏雨は奄美の古語で夕立の意。

なてぃぬ なてぃぐれ あむぃ ちや うむぇな
あんま が うとぅしゅん なだ ち うむぇ

(夏の夏雨を雨と思うな、母が落とした涙と思え)
「奄美民俗雑話」登山 修

著者:加納千尋 発行:Kite 2019.12 2刷 B5変形(180mm×240mm)/ ソフトカバー無線綴じ / 92p
新刊書籍





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販売価格
2,860円(税込)

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