絵と言葉のアーティスト、瀬尾夏美が記した津波から復興への"あわいの日々"の言葉。
そのあわいの日々があってこそ、今があり、今を語ることは、その日々に語られた言葉(そして時間)は失われてしまうのではないか、
そうではないと思いながらも、著者は筆をとった。
2011年からの7年分のツイートを厳選した「歩行録」と各年を語り直したエッセイ「あと語り」、そして絵と言葉の作品である絵物語「みぎわの箱庭」「飛来の眼には」で構成。
人の話を聞き、言葉を残す。単純なようでかけがえのないこの営みが一冊に本になること。その重みを直に感じることの出来る一冊です。
2011年3月、東京の美大生だった著者は震災後間もなく被災地へボランティアに行く。
翌年には岩手県陸前高田市に移住し、3年間写真館で働きながら津波に流された町を歩き、土地の人々の話を聞いて回った。現在(2019年)は仙台へ引越し、月に一、二度陸前高田に通い、人々との対話を続けている。
著者:瀬尾夏美 出版社:晶文社 2019.4 2刷 ハードカバー 360p
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