わたしは 窓ということばを 知っています
しかくい窓や まるい窓があります
窓にはシールを貼ったり
とまった蛾のお腹を観察して 遊ぶことができます
わたしは 遊ぶことが すきです
(窓を拭く人)
『指差すことができない』で中原中也賞を受賞した詩人の第一詩集。
2011年刊行、第17回中原中也賞候補作にもなった『地面』の復刊です。
見慣れている、流れていく風景を別の視点、別の言葉を起点にすることでパラレルな世界に入り込んでしまうような錯覚に陥る。あるいは水に流され予想もしない所へ運ばれてしまうような。。
心に留まる詩ではなく、何度も読み返し自分の存在を確認するための詩。
著者:大崎清夏 装画:はやしはなこ 発行:アナグマ社 ソフトカバー A5版並製 40p
新刊書籍