2010年の新潮新人賞受賞作「ののの」が初の単行本化。
闇のような不安定な記憶。それは孤独から生まれたものだろうか。
けれども記憶を辿り現実を生きることでしかその穴からは出られない。
その時、かけがいのないものは、大切だった人の言葉だろう。
これだけの作品が日の目を見なかったことには驚くしかない。
収録作品
ののの(「新潮」2010年11月号)
かぜまち(「文學界」2015年8月号)
ろんど(「新潮」2016年6月号)
題字は大竹伸朗
別冊付録「恐山の豚」
著者:太田靖久 出版社:書肆汽水域 2020.10 ハードカバー 196p
新刊書籍