ただ座って飲んでるだけで、知らない人から話しかけられるひと、というのがいる。
スズキさんがそんなひとだ。ちょうどよい温度の風呂のようなひと。
その場に溶け込むくせに、意外に人の領域に入り込んでくる。正直、羨ましい。
とにかく、これめっちゃいいので、みんなに読んでほしい。
これが生活史だ。
(岸政彦)
酒を飲んだ帰り、終電になんとか間に合ったといって安心していると、知らない駅で目が覚める。(p.300)
簡潔に言うとこんな話がてんこ盛りで、読み出したら止まらない。
まえがきでナオさんが述べられているように、息苦しさを感じる毎日だけれどまだまだ楽しいことはあるよ、と背中を押してくれる。
本当に、軽い気持ちで読んで欲しい。
著者:スズキナオ 出版社:スタンドブックス 2020 5刷 ソフトカバー
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