ぼくらはすっかり根なし草になった。この社会を考える足場も、道具も、見失っている。どこから手をつければよいか、見当もつかない。雑誌『NEKKO』は、そんな何かを変える手がかりをなくしたぼくらの土台をつくりなそうとする試みだ。自分たちの手でよりよき社会や生活に変えていく。たぶんそれが「政治」なんだと思う。
(松村圭一郎 文化人類学者)
京都の左京区ではじまった政治を考える小さな取り組み「NEKKO」です。
創刊号では編集人自ら京都市議会選挙に立候補し、その経緯と結果、そしてその体験で考えたことが記されています。政策のことや選挙ポスターのことまで細かく開示。「政治を考える」という意味で選挙はやはり入口のようなもの。手に取ってくださった方が何かを考えるきっかけになれば良いなと思います。
表現者が政治に関わるということ、というテーマでは小説家のいしいしんじさん、ミュージシャンのリクオさん、彫刻家の安藤榮作さんらに話を聞いています。
巻末には藤原辰史さんとの対談も掲載。テーマは「アカデミズムが生み出す分断」
発行・編集:根っこマガジン 2020.9 イラスト:ふしはらのじこ
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