京都の烽火(のろし)書房凄い本が届きました。
著者浪江由唯さんは四国で紙をつくる体験をし、紙の世界の虜になります。その後フィールドワークで訪れたネパールである手漉き紙に出会い、そこでもまた手作りの紙に衝撃を受けます。その感動は「世界の紙を巡る旅に出たい」という情熱に変わります。そしてやがて会社を退職し、2019年3月から2020年4月まで303日、15カ国を巡る旅に出ました。
この本はその情熱と旅を収めた結実です。
旅はタイから始まり、北アメリカ、バルト三国、ヨーロッパ、そしてアジアを駆け巡ります。
各国の紙、印刷技術、手仕事の素晴らしさやそこで生活する人々に魅せられ旅は続き、その興奮と感動がこの本には宿っています。
カバーはネパールのロクタペーパーと呼ばれる手漉き紙を使って著者自ら一冊一冊をシルクスクリーン印刷(そのため一冊一冊すべて異なります)。
本文の紙は旅の時間経過と合わせて11種類の用紙を使用。印刷はやはり長野の藤原印刷。
美は細部に宿るのです。
※カバー仕様はランダムでのお届けになりますのでご了承ください。
著者:浪江由唯 出版社:烽火書房 2021.2 初版 256p
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