今に生きる私たちが、山から学ぶことの大きさはどれほどかー。
そんな大きさを感じて、ただ山を歩く喜びよ。

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近代化の過程で人間は自然を対象化することで豊かさを育んで来た。
しかしそれは人間の足元から自然を切り離しイメージの世界に閉じ込めることになってしまっていたのではないか。
けれどそもそも自然を対象化なんて出来ないし、自然に囲まれて、自然の中でしか暮らせないことに我々はようやく気づき始めて来た。
著者・発行人の石川吉典さんがそうした疑問を持つ中で出会ったのが山と海に囲まれた富山でした。
立山を始めとする北アルプスの山々に美しさと尊さを見出し、執筆されたのが本書です。
南方熊楠の引用に始まり、富山の山の歴史、植物や動物、土地の名前の由来、そして関わって来た人々を丁寧に紹介し、全く新しい山岳の随筆が完成されています。
富山の山岳マップポスター、オリジナル缶バッチ付き。
今後の展開も楽しみな一冊です。