友人を家に招いて酒を飲むとき、僕はよく「うちで湯どうふでもやって飲みませんか」と誘う。あまり期待されても大した料理は出せないし、来る方も気が楽だと思うからだ。気安い感じで一緒に飲もうというときに、この「湯どうふ」という言葉はなかなか都合がよい。
(湯どうふ)
酒と料理、ときどき旅路。
画家牧野伊三夫さんの随筆集。
「四月と十月」などをお読みの方はご存知の通り、牧野さんは文章も一級品。
特に酒と料理が絡むと本当にいい味を出してくれています。
絵の話/想い出、友人のこと/酒/アトリエ料理帖の4章仕立て
70余編
カラー含む挿絵付
装丁も良い
著者・装画:牧野伊三夫 装丁:松本孝一 出版社:本の雑誌社 2020 初版 ソフトカバー252p
新刊書籍