1992年に本国ドイツで発表し高い評価を得、その後1996年に英訳され世界に向けて発表されるとスーザン・ソンタグらの賞賛と共にゼーバルトの名が広く知られることになった作品。
様々な理由で故郷を離れた4人の男。
破滅の道を辿った彼らを追う語り手の私。
風景の細部まで緻密に描かれた描写、また著者独特の手法である写真を用いた現実と空想、または記憶の錯乱。
偉大なるゼーバルトの完成形のひとつ。
解説:堀江敏幸「蝶のように舞うペシミズム」
著者:W・G・ゼーバルト 訳:鈴木仁子 出版社:白水社 2020.5初版 ハードカバー268p
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