京都・三条河原町「六曜社珈琲店」のファミリー・ヒストリー。
六曜社に何度か足を運んだのは2000年前後のことだから、今どうなっているのか正直よくわからない。
喫茶店、珈琲、というか社会のことなど何もわかっていなかったけれど、この喫茶店はここに通う人々にとっては普遍の店であり特別な場所であることだけは分かった(つもりになっていた)。
喫茶店や珈琲に思い入れのある人にとっては初代の三男である地下店マスターの奥野修さんの話は興味津々だろうけれど、僕は同じ経営者として創業者の孫である薫平さんの話を涙を浮かべながら読んでしまった。
夫婦で店を立ち上げ、やがて家族で経営していくことになる珈琲店の物語。
いつ朝ドラになってもおかしくないなあ。
取材・文:樺山聡 写真:小檜山貴裕 イラスト:北林研二 ブックデザイン:横須賀拓 出版社:京阪神エルマガジン社 2020.9 初版 ソフトカバー 208p
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