"活躍、個別最適化、共助を「楽しむ」ようすすめる今日の社会は、「稼〔かせ〕げる」能力を日々バージョンアップするよう、個人にはたらきかけている。更新できなければ、自立支援や学習支援などのケアを受けるよう、データ化を通して、個人に迫る。
「私」は、この価値観を内面化し、他人にも押しつけはじめ、自責他害をさらに強めて、ケアの争奪戦に駆り立てられる。"
「活躍」「自立支援」「地域責任」「共助」が特徴と言われる後期新自由主義(日本では2008年以降)の力学を全体性を吸い込む精神統治とみなす。
構造的な問題を問う前に、「教育」「ケア」「支援」といった現場の関係性や手法で完結し、問題は見えなくなる。社会問題は個人の問題へと収斂されてしまう。
「稼げる個人」とは別の、存在の自由への招待状。
ヤングケアラー、こども家庭庁、学歴の高度化、ウェルビーイング、、
問題はそこじゃなくない?
子どもを取り巻くこの環境、なんかおかしくない?
と思う皆さまに。
序 章
第�吃堯\言�治としての支援
● 第1章 「支援」という包摂――自己責任への主体化
● 第2章 取り出される「ケア」――ヤングケアラーの構築
● 第3章 なぜケアが問題化されるのか――生政治としての支援の組織化
● 第4章 「自立した個人」という福祉国家の原理的課題――ワークフェア子ども版:学習支援を問う
● 第5章 後期新自由主義が誘う地域支援――「レイドロー報告」の現代的限界
第�局堯〇劼匹癲Σ板蹐箸い�戦場
● 第6章 こども家庭庁の「こどもまんなか」政治――後期新自由主義における「ウェルビーイング」
● 第7章 戦後民主主義教育とこども家庭庁のつながり――結婚‐出産‐子育ての奇妙な結びつき
● 第8章 高度経済成長期初頭の家庭における学歴の高度化――学卒労働市場の継時的変化を手がかりに
第�敬堯ゞ軌蕕隼毀閏匆颪寮�治
● 第9章 子どもの「ニーズ解釈の政治」――学力向上とケアの完結体制
● 第10章 「子どもの権利」の使われ方――ベールをかける物語
● 第11章 インクルーシブ教育を考える重要な視点――国連主義を超えて
● 第12章 こども基本法の課題と学校――資本主義的差別をめぐって
第�孤堯‘�常的抵抗への招待
● 第13章 別の生のあり方論序説――アナキズムなるものの「陣地戦」
● 第14章 声の統治と再生――現状を支える/支えない主体
終 章 〈われわれ〉への叛逆――全体性の力学と自由
文献一覧
あとがき
著:桜井智恵子 出版社:洛北出版 2026 ハードカバー 336p
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