ちつぽけな火鉢を
二人ではさんだ日
あの美しい爪を知つた日
旅に出た君の便りをあてもなく
待つ日の長さ窓に雨降る
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"昭和初期(1920年代)に群馬県太田市で教員で歌人の大槻三好と松枝が出会った。"
二人のみずみずしい口語短歌に著者でイラストレーターの惣田紗希が絵を添える。
教員生活で出会った二人は結婚しやがて子を生むが、間もなく25歳で松枝は世を去ります。
焦がれる気持ちが溢れるばかりに描かれた歌と二人の生涯を隣接する栃木県足利市出身の惣田さんが展覧会での出会いを機に書き綴りました。
二人が暮らした群馬県太田市と二人の短くかけがえのない日々に思いを馳せる一冊です。
短歌:大槻三好・松枝 著者・装丁:惣田紗希 出版社:タバブックス 2019 ハードカバー 168p
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