「猫はしっぽでしゃべる」「みぎわに立って」に続く橙書店店主、田尻久子さんのエッセイ集。
『橙書店にて』では橙書店や田尻さんのことではなく、店に訪れるお客さん、石牟礼道子、渡辺京二、吉本由美、谷川俊太郎、村上春樹、川内倫子ら作家、詩人、芸術家たちを田尻さんの視点で書いています。
店を訪れ、去っていく人々。その背中をただ見送るだけ。僕も毎日していることだから、共感する部分がたくさんある。
お店ではなくても、人生がそういう風に出来ていることに気づかされる。
出来れば笑顔で送りたい。
登場する人々の声が聴こえてくる。
装丁:有山達也
著者:田尻久子 出版社:晶文社 2019初版 227p
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